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2020年4月12日日曜日

カブトムシくんチョコのオマケという懐かしいアイテム


今でこそ外国産カブトムシは巷にあふれており、シーズン時期にはホームセンターなどでも売られていることがありますが、外国産カブトムシの輸入が認められたのは1999年のこと。

私が幼少期を過ごした1970~80年代には外国産カブトムシは図鑑の写真や博物館の標本でだけお目にかかれる憧れの存在だったのです。

1981年といえば私が小学校1年生のころ、「カブトムシくんチョコ」なるお菓子が明治製菓より販売されていました。
お菓子自体は今でいうと森永チョコボールのようなものだったと記憶していますが、オマケとしてカブトムシのおもちゃが付属していてそちらの方をめあてにいっぱい購入したのでした。

この度そんなオマケのおもちゃをヤフオクで入手することができましたのでご紹介します。
写真上段の4体のフィギュアがカブトムシくんチョコのおまけです。
黒いプラスチック製でして、上から押して暫く待つとパチっと跳ねるしろものです。


これ、お菓子を開封してみるまでどの種類のカブトムシが入っているか分からないので結構被るんですが、ガチャガチャのようなドキドキ感もあってはまってしまったのですね。
お小遣いを握りしめて新松戸コーポ下にあった中山酒店に通っていました。

写真下段の3体のクワガタムシは、クワガタくんスナックという別のお菓子のおまけなのですが、こちらの方は中山酒店で売っておらず、田舎の従兄弟の家に遊びにいったときによく購入していました。

どちらもマイブームに過ぎなかったのか或いは広く流行っていたかは分からないのですが、40年近くを経てからヤフオクに出品があるくらいだからそれなりに売れていたのでしょう。

パッケージデザインを思い出したくてネットを検索したところ、不鮮明ながら画像を見つけることが出来ました。確かにこんな赤い箱でした!(引用元


クワガタくんスナックの方も見つけました。(引用元


話は変わりますが、昆虫関連でもう一つ懐かしアイテムをヤフオクで見つけたので、これまた購入しました。
「昆虫採集セット」なるグッズでして、夏休みの宿題などで昆虫標本を作るために使う道具です。
当時はそこらの文房具店で売っていまして、きっとお高いものではなかったのでしょう、私も買って貰ったのでした。


注射+へら+虫眼鏡+防腐剤(緑)+殺虫剤(赤)のセットです。
上蓋の説明書によると防腐剤と殺虫剤は練習用とのことで99%の水と1%のエタノールが混ぜてあるだけのようです。
な~んだ、知ってみると大したものではないですね。
当時は赤と緑の液体がそんなトータリーセーフなリキッドなどとは知りませんでしたので、ものすごい猛毒が入っているような恐怖感があり、おっかなびっくり扱った記憶があります。

ある時大切に飼っていた大振りなミヤマクワガタが☆になりまして、是非とも標本にしてみたかったので緑の液体を注射でぶすっとやってみたんですね。

これで夏休みの自由研究が完了と安心していたところ、みごとに腐りまして、トンデモない悪臭を放つようになってしまったのです。

さすがにそんな臭いものを学校に持って行ったりはしませんでしたが、愛着のあるミヤマでしたのでその状況に至っても捨てられずベランダに放置、首と胴体がグッバイした状態で長いこところがっていました。

で、夏休みの自由研究の方はといえば最終日に父が何か別のものを作ってくれ、申し訳程度に手伝って終わらせることに。。

そんなほろ苦い思い出のある「昆虫採集セット」ですが、注射針は本物ですので今の基準で言えばかなりアブナイおもちゃなんですよね。
今年うちの6歳児が小学校に上がりますが、とてもこんなおもちゃは持たせられません。。
つくづく昔はリスクに寛容でおおらかな時代だったなぁと思います。

さて、外国産カブトムシが憧れの的だったというのは冒頭に記しましたが、当時手にできなかったものは40年近くを経た今でもその気持ちが成仏できないのであります。

で、買っちゃったのがこちら。
じゃじゃーん、本物のヘラクレスオオカブトです。


ロートル個体ということで安く買えました。
それにしてもデカい。約14cmということで、国産カブトムシとくらべたら倍くらいの長さです。
オリーブ色の背中が幼少の頃のイメージ通りで、とても美しくて気に入りました。

大切に飼って☆になったら標本にするのもいいかもしれないですね。
緑の液体をぶすっとやるようなミスはもう致しません。。


後日、実家に帰った時に屋根裏部屋を探したところ、当時見ていた昆虫図鑑が出てきました。
学研だったのですね、昭和55年(1980年)4月初版とのことですが、手元にあるのは昭和56年(1981年)1月の第4刷になります。


このコミカルなてんぱったサルの顔とヘラクレスオオカブトのオリーブ色の背中が印象的で忘れられません。。

本物のヘラクレスオオカブトを入手してから分かったのですが、ヘラクレスオオカブトの角は挟む力が非常に強く、しかも挟む動作が超速いんです。
ジャキーン!という感じ、といえば伝わりますかね?

ある日、お世話をしている時に私もうっかり手をジャキーン!とやられてしまいまして、きっとその瞬間、私の顔もこのサルのようになっていたと思います。。

子供の頃の私は、せっかくカッコいいカブトムシのイラストに、変なカッコ悪いサルが描き込まれていることを残念に思っていたのですが、40年近く後に本物のヘラクレスオオカブトを手にしたら、サルの重要性が分かって感動しました。

当時、上野の国立科学博物館で標本を見るまでは、この図鑑にあるイラストが外国産カブトムシに関する情報の全てでしたので、本当にそんなに大きくて美しいものが存在するのか半信半疑。

簡単に本物が手に入ってしまう現代の子供達を羨ましく思うのと同時に、半信半疑の状態で繰り返し絵を見て想像を膨らました昔の自分も、ある意味幸せな時間を過ごしたなと思います。
まあ、そのせいで今もカブトムシから卒業できないのは確かです。。