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2021年2月23日火曜日

切手という懐かしいアイテム

私が小学校に上がった1980年代初頭は今ほど多種多様な趣味や娯楽などはなく、1億の日本国民がみんな同じ趣味を一斉に楽しんでいたような時代でした。

切手収集というのはその最たるものでして、大人も子供もかなりの人がこぞって切手をあつめておりました。

今ではヤフオクなどで探せば数百円で手に入る切手趣味週間シリーズの記念切手ですが、当時はコレクター垂涎の的でして「月と雁」や「見返り美人」などは1枚で2万円~3万円の値段がついていたのを覚えています。

左から「月と雁」、「見返り美人」、「ビードロを吹く娘」、「写楽の市川海老蔵」

お金のない小学校低学年生には全く手の届かない存在で、切手カタログを見てはため息をつくばかり。。友達の親に「ビードロを吹く娘」を見せてもらって感嘆の声を上げたりしていました。

そんな切手ですが、今では当時からすれば信じられないくらい安値になってしまい、いくら買ってもほとんど懐が痛まないチープな趣味に変貌しました。。

1980年代後半のバブル期以降、もっと面白い趣味や娯楽が次々と登場したことで切手のコレクション人口が急激に減ったのが大きな要因なのでしょうが、宅配便や電子メールなどの普及により切手自体が身近なものではなくなってきたことも要因かもしれません。

1980年代初頭の当時、小学校低学年だった私がどのように切手を手に入れていたかといえば、基本的には郵便局に行って記念切手の発売日を調べ、親に頼んでおくんです。

そうすると親が通勤前に朝一で新松戸郵便局に行ってくれまして、購入しておいてくれました。

というのも、人気のある記念切手の発売日には郵便局には早朝から行列ができ、郵便局のオープンまもなく売り切れてしまっていたんですね。

当時は記念切手を持っておけば将来すごく値上がりして高値で売れると考えられる風潮がありましたので、財テク兼ねてシート買いする人も多かったのだと思います。

そんなわけで小学生が放課後に郵便局に行っても記念切手の入手は不可能だったのです。

Googleストリートビューから引用:2011年4月頃の新松戸郵便局

その時入手した記念切手は実家に行けばまだ残っていると思いますが、探しに行くのも面倒なので改めて近くの古銭屋さんで購入してしまいました。

どれも懐かしいですが、やはり1982年の東北新幹線開通記念、上越新幹線開通記念を入手した時が嬉しかったのを覚えています。

下の写真は上野動物園開園100周年記念。

今となっては、もうすぐ140年にんるんですよね。

って、あれから40年!?

時が経つのは早いものです。。


下の写真は竜切手モチーフの東京国際切手展記念。
これも当時入手した時に嬉しかったのを覚えています。

あと、地味ではありますが普通切手も侮れません。。

普通切手はありふれた存在ですので普段あまり気にせず使っていますが、気づかないうちに図案が変わっていくのですよね。

40年の歳月を経て普通切手も幾度となく図案や額面が変わったのでしょうが、その変遷は全く覚えていません。

切手に興味があった80年代当時の図案だけが記憶に残っていて、見ると強烈な懐かしさがこみ上げてくるのです。

中途半端な1ケタ台の額面の切手がありますが、当時はまだ消費税の導入前ですし最安の定形郵便は60円でしたので、何に使っていたのかよく分かりません。

ところで、未使用の切手は郵便局で購入するわけですが、子供達にはもう一つ切手の入手方法がありました。

駄菓子屋さんに行くと下の写真のような袋くじがありまして、20円ほど支払うと袋くじを1回引くことができるんですね。

引いた紙袋の中に切手が入っているのですが、開けてみるまで中身が見えないのでどんな切手が入っているか分からないようになっています。

ほとんどの場合は価値のないありふれた使用済み切手が出てきてガッカリすることとなりますが、ごく稀に使用済みではあるものの「写楽」などが出ることがあるためワクワク感がたまらず、かなりのお小遣いを使ったものです。


切手の袋くじは当時新松戸4丁目にあった「大倉屋商店」という酒屋さんで主に引いておりました。

「大倉屋商店」は酒屋さんなのですが駄菓子類も充実しておりまして、切手の袋くじ以外にもいろいろなお菓子を購入させていただいておりました。

残念ながら2年ほど前に惜しまれつつ閉店してしまったようです。

幼少の時通った思い出深いお店がなくなるというのは寂しいものですよね。

Googleストリートビューより引用:2011年4月頃の大倉屋酒店

昔集めた切手をまだお持ちの方は多いんじゃないですかね?

これを機に収集再開してみてはいかがでしょうか。。